志望校は?学部は?

「学部は何でもいいです」


高校の進路指導の面接はどの学校でも行われることであろう。私の高校もその例外ではなく、高1の1学期からすでに進路についての担任の教師との個別面談があった。その際まず聞かれることと言えば、「第一志望はどこ?」という質問だ。私は一般的な県立の高校であったため、大半の人は近くの国立大学を挙げていた。私も同じように国立の大学を発していた。具体的に言うと、「東北大」を挙げた。

次に聞かれる質問は、「学部は?」だ。どの学部・学科に進学して、さらに将来はどんな職業につきたいのかまで問う教師は決して少なくない。高1の段階から将来何をやりたいのかを決めなくてはならない、と多くの教師が言う。この時、私は経済学部と答えた。本心的に理由はまったくなかったが、答えなければゴチャゴチャ言われることを知っていたため、経済学部に進学して、将来は銀行員になりたいと言った。一応将来についての問いには全て答えたため、その先深くについては聞かれなかった。

このように高1の段階から進路や将来についての意識を問われ、多くの生徒は自分の進学先の大学や学部・学科、さらには就職を意識して将来についての道筋を立てていることであろう。高1でまだ高校に入学したばかりであるとはいえ、早い段階から自分の将来についてを考えることは大変重要なことである。志望校については、私は第一志望の大学は考えていた。母校の上位トップクラスの生徒で、まず第一に目指す難関国立大といえば東北大学であった。東北大学には母校の上位の生徒から4~8名の合格者が出ていた。東北大学に合格することは、私の高校の中では名誉なことであった。そのため、私も東北大学には非常に憧れていた。担任の教師との進路面談でも志望校については「東北大学」と答えていた。

数学が嫌で文系へ


しかし、学部・学科まではほとんど考えていなかった。数学が苦手で数学アレルギーを持つ私にとっては、理系への進学はもはや自殺行為にしか思えなかったため、文系コースに進むことに決めていた。ただ、文系の学部はどれも一緒にしか見えなかった。法学部も経済学部も文学部も全て大差ないものであると思っていた。また、将来就きたい職業も特に希望はなかった。そのため、当時はリーマンショックが社会の話題であったため、適当に選んで経済学部を希望しているように振る舞うことにした。

この状態は受験期まで続くこととなった。特に学びたい学問もなく、正直言って学部や学科などはどうでもよい話であった。一方で、やりたくない勉強はあった。それは苦手な数学であり、数学だけは何としても避けたかった。このように、将来やりたい学問や職業のはまったく関心がなく、学部・学科は別にどこでもよいというスタンスをとっていた私であるが、このことが後の不合格の要因となったと、大学生になった今振り返る。


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